「WP Multibyte Patch」で見るWordPressのバージョン

「WP Multibyte Patch」で見るWordPressのバージョン「WordPress 日本語版」と共にその歴史を歩んできた「WordPress 日本語版」のためのプラグインがある。

WP Multibyte Patch」である。

「WordPress 2.5 日本語版」にパッケージされて以来、現時点の最新バージョンである「WordPress 3.2 日本語版」まで、欠かさず「WordPress 日本語版」にパッケージされ続けている。

ただし、「WordPress 3.2 日本語版」以降は、ダッシュボードからWordPress本体をアップデートしただけでは更新されず、「WP Multibyte Patch」の単独更新が必要になるので注意して欲しい。

参考記事:WordPress 3.2以降へアップデートする際の問題点

WordPressは、日本版だけでなく、中国語版をはじめとして、マルチバイト文字を使う国の言葉にも翻訳されているが、マルチバイト文字を使うが故の問題を解決するプラグインをパッケージしているものは珍しいと思われる。

これは、日本語版作成チームの1つの成果だろう。

私は、既に登録されているものと勘違いしていたが、「WP Multibyte Patch」が最近になってようやく、「wordpress.org」の「Plugin Directory」に登録された。

おそらく、バージョン3.2以降の問題への対処と思われるが、ダッシュボードで更新通知が受け取れるようになった事は有難い。

WordPress本体をバージョン3.2以降にアップデートしたなら、「WP Multibyte Patch」の更新は、「WordPress 3.2 日本語版」のアップデートに頼らず、ダッシュボードで更新通知があれば、独立してアップデートすることになる。

逆に言えば、バージョン3.2未満では、意識している、していないは別として「WordPress 3.2 日本語版」のアップデートと同時に、「WP Multibyte Patch」を更新していたユーザーが殆どではないだろうか。

つまり、過去においては、インストールされている「WP Multibyte Patch」のバージョンが分かれば、WordPress本体の大まかなバージョンも特定できる可能性が高い。

次に「WP Multibyte Patch」の各バージョンと、それがパッケージされている「WordPress 日本語版」のバージョンをまとめた。

  • WP Multibyte Patch 1.0・・・WordPress 2.5、2.5.1
  • WP Multibyte Patch 1.1・・・WordPress 2.6 – 2.6.5
  • WP Multibyte Patch 1.1.1・・・WordPress 2.7
  • WP Multibyte Patch 1.1.2・・・WordPress 2.7.1
  • WP Multibyte Patch 1.1.3・・・WordPress 2.8、2.8.1
  • WP Multibyte Patch 1.1.4・・・WordPress 2.8.2 – 2.8.4
  • WP Multibyte Patch 1.1.5・・・WordPress 2.8.5、2.8.6
  • WP Multibyte Patch 1.1.6・・・WordPress 2.9 – 2.9.2
  • WP Multibyte Patch 1.2・・・WordPress 3.0、3.0.1
  • WP Multibyte Patch 1.3・・・WordPress 3.0.2 – 3.1.4
  • WP Multibyte Patch 1.4.2・・・WordPress 3.2
  • WP Multibyte Patch 1.5・・・WordPress 3.2.1 – ???

また、「Plugin Directory」には、それぞれのプラグインについて、現在稼働中のバージョンの比率を見る機能があり、「WP Multibyte Patch」のユーザーは、殆どが「WordPress 日本語版」のユーザーであると考えられることから、これから稼働中の「WordPress 日本語版」のバージョン比率を導き出せるかもしれない。

現時点での「WP Multibyte Patch」のバージョン比率は、下記の通りである。

WP Multibyte Patch Active Visitors

これを見ると、バージョン1.5、1.4.2のユーザーが少なく、バージョン1.3の比率が高いが、こればリリースされたばかりの「WordPress 3.2」以降へのアップデートを控えているユーザーやシステム要件からアップデートできないユーザーが少なくないことが考えられるが、「WP Multibyte Patch」が「WordPress 日本語版」と共にアップデート出来なくなったことも影響している可能性がある。

また、全体の半分以上が2.6.xから2.9.xといった古いバージョンのWordPressを使用している。

現在は更新されずに放置されているブログ、よく分からないから更新していないと言ったパターンがあるかもしれない。

専門業者に依頼して構築された商用サイト等では、管理者が、WordPressが使われていること、更新しない事に対するリスクをよく理解していないといったケースもあるかもしれない。

しかし、個人的には、意識して更新しないユーザーも少なくないのではないかと思う。

考えられるケースとしては、カスタマイズしているのでアップデートしたくないと言った所だろう。

しかし、アップデートしないことは、セキュリティ上の問題とも隣合わせである。

古いバージョンを使い続けている傾向は、何もWordPress本体に限らず、テーマやプラグインにも言えることだろう。

PHPやSQLのバージョンも例外ではない。

もし、現在のサーバーで、あまりに古いバージョンPHPやSQLが提供されているならサーバーの移行も考えるべきだ。

私もプラグインを公開しているが、新しいバージョンをリリースしても、全てのユーザーがアップデートするわけではない。

新しいバージョンには、新機能だけでなく、バグ修正を含んでいる場合があるので、出来れば最新版に更新して欲しいのだが、思うようには行かない。

おそらく、使用している範囲で問題が出なければ、アップデートして問題が出るリスクを回避する方を選ぶのだろう。

しかし、それは大きな間違いで、自分でメンテナンス出来ないなら、アップデートしない事は、単にリスクを増大させるだけである。

アップデート後に問題が出たり、要望がある場合は、開発者に相談すれば良い。

個人的には、アップデートし易い環境を構築することも大事であると考えている。

WordPressは、知識さえあれば容易にカスタマイズ出来るので、自作のテーマを作っている方も少なくないが、私はやっていない。

テーマを自作すると言うことは、以後に発生するWordPressのバージョンアップに合わせた変更や、セキュリティ上の変更を自身で行う必要があるからだ。

私には、そこまでの労力を費やす自信はない。

仮に、誰かが公開しているテーマを使っていたとしよう。

そのテーマが、WordPressのバージョンアップに対応してアップデートされずに、まともに使えなくなったり、セキュリティ上の問題を抱えていたとしたら、開発者に文句の1つも言いたくなるだろう。

テーマを自作すると言うことは、同様のことが自分に対して発生する。

テーマ(プラグインも)は、一度作ればOKと言うものではない。

例えば、このブログではテーマとして「Weaver」を使ってるが、けしてカスタマイズしていない訳ではない。

しかし、ファイルの変更は最小限に留めるようにしている。

直接の変更点は、

  • IE9、IE8の互換モードボタンを表示させないためにmetaタグを追加。
  • CSSでフォント定義を変更。

だけである。

「Weaver」の場合は、設定画面がある点が便利で、この設定画面での変更できる部分は、設定画面で変更し保存しているので、テーマのアップデート後も、以前の設定が反映し易い。

また、「Weaver」は、日本語に対応していないテーマであるため、必要なメッセージは和訳しているが、「.mo」ファイルの形で組み込んでいるので、テーマのアップデート後も、以前の「.mo」をアップロードするだけでOKな場合が多い。

加えて「functions.php」には一切変更は加えずに、変更が必要な場合は、プラグインの形で組み込むようにしている。

参考記事:WordPress用のプラグインを簡単に作成する方法

少し工夫するだけで、随分とアップデートが楽になる。

逆に、安直なカスタマイズは、アップデートなどのメンテナンスを煩雑にするだけなので、個人的にはオススメしない。



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